社員による”ちょっとした”お話を掲載するコーナーです。
今回はクールTHEツッコミ ぼるさんのコラムです。


2月のコラム


 自分の番が回ってくるのはまだ先だと思っていたところやってきてしまった。時間が経つのが早く感じるようになってきた=年を取ったということでしょうか・・・。

 私事から話を始めますが、昨年末に“もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング”というゲームソフトをハードと共に衝動買いしてしまいました。今、話題のバカ売れのこのソフトですが、やっているとはまるというかムキになってしまいます。その名の通り、脳を鍛えるようなトレーニングが幾つかあり、脳年齢なるものを測定できるというものです。

トレーニングには、算術計算、漢字の書き取り、記憶するものなどがあります。僕は、算術計算は割と得意なのですが、記憶力を要するもの、しかも瞬間的に記憶するものはちょっと不得意です。

学生の頃は、記憶しようと思ったら、いつも書いて覚えるようにしていました。そのほうが、読んで覚えようとするよりも断然覚えられるからです。最近は、パソコンを使ってばかりなので、字を書くこと、特に自分の手で書くことが少なくなっているのでなかなか記憶できないのかなと思っています。

 記憶できないのは、まさか年を取ったせい・・・(という年齢でもないのですが・・・)。一般的に年を取ると「忘れっぽくなった」とか「全然覚えられなくなった」とか言われます(皆さんも実感した覚えはないですか?)。これは年を取ることとは関係ないということが、今、僕が読んでいる“海馬”という本で取り上げられていました。海馬とは、脳の一部の名前なのですが、この本に書いてあることが、僕にとって“目から鱗が落ちる”という表現がぴったりな内容なのです。

 「年を取ると・・・」と思われていますが、実はそうではなく、実際には年を取るに連れて脳は“発達”していくのだそうです。“記憶する”という時に、海馬は、物事を今までに経験した色々な事と結びつけて記憶として脳に蓄積させていくという作業をするそうです。

物事と色々な経験を結びつけて記憶するには、色々な経験をしていることが必要です。年を取る=経験を積むと、記憶を作り上げる際に結びつける経験の引き出しが多くなり、ある事柄に関する記憶がより深いものになります。これは、脳の働きを上手く利用することになるのだそうです。

だたし、経験を積んでいるからといって、それだけで脳が働くかというとそうではありません。新しい刺激が脳に入力された時に、今までの経験と結びつけて記憶していくのです。

つまり“刺激”が引き金となって神経細胞が正に刺激されて、他の神経細胞と結びつくための道を作っていきます。

 神経細胞が結びついていく様は、例えるならば、都市を結ぶ交通網を作っていくようなもので、都市と都市の間の道が多ければ多いほど、利用するには便利になっていきます。何かを記憶する時には、そういったことが脳の中で行われているそうです。

 僕は、今までは普通にというか平凡に暮らしていければ十分だと考えていました。それはそれでいいのでしょうけれど、この本には「それでは人生つまらないものになってしまうのではないでしょうか?」という問いかけがありました。うん、うん・・・確かに言われてみればその通りだと思いました。

 毎日、何か新しい刺激(経験)を受けることで、より深い記憶が作られ、それが経験・知識というものになっていくのだということがわかりました。些細なことでも、興味や好奇心を持って接することによって、より幅広い知識を育んでいくのですね。また、そうするほうが何に係わるにしても楽しくなっていくのではないかと思います。

 “もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング”“海馬”という脳を題材とするものに触れて、自分の考えが少し広がったような気がします。

written by ぼる
Jan 25, 2006
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